Hello! イングリッシュスプラッシュのカーティスです。
オンラインとオフラインでのコミュニケーションでの脳に対する影響の違いについては多くの論議が巻き起こっています。
ご一読いただければ幸いです🙇
「脳トレ」で知られる東北大加齢医学研究所所長の川島隆太教授は、脳活動センサーで脳活動を見てみると、相手と良いコミュニケーションが取れている時には、お互いの脳活動の揺らぎが同期するという現象が起こるとの主張しています。脳活動がシンクロするのです。
「Zoom(ズーム)」などを使ったオンラインでのコミュニケーションと対面との違いを定量的に評価するため、こんな実験を行いました。
学部や性別が同じで、興味関心が似ている人たちを5人一組にして、学部の勉強や趣味など、共通するテーマについて顔を見ながらの対面とズームなどを使ったオンラインとで、それぞれ会話してもらい脳活動を比較しました。
結果としては顔を見ながら会話しているときは、きちっと脳反応の周波数で同期現象が見られます。ところがオンラインでは、それが一切見られませんでした。
一見、オンラインでは楽しそうに会話が盛り上がったり、笑い声が聞こえてきたりするのに脳科学的には良いコミュニケーションが取れてなかったのです。
オンラインは脳が対面で会っているのと同じだと認識してないということが研究で分かっています(※1)。日常の会話は相手と視線を合わせることで相手の感情を推測します。オンラインでは会話が進んでも視線が合わない。また、音と画像が微妙にずれているため、脳にとっては質の悪い紙芝居のようなものです。よく知られたサブリミナル効果の実験で、映画の1コマにコカ・コーラを写すと、観客の意識しないうちに、コーラの好感度が上がっているという心理実験があります(※2)。脳は1秒間に24コマあるフレームをひとつずつくまなく見ていますが、人は意識の上ではそれを連続したものとして、情報をまるめて受け取ります。同じようにオンライン会議では、カクカクした質の荒い画像とずれた音声を紙芝居として受け取るのです。
いいコミュニケーションとは共感を得られること。人の感情を慮るとき、額の中央の奥にある前頭前野という部位の脳波が活性化しますが、お互いに相手の感情を理解しようとする良いコミュニケーションが取れている状態のとき、脳活動の揺らぎが同期(シンクロ)します。